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2025/11/18 18:00
ミニマルなデザインで大人気。ジルサンダーってどんなブランドなの?
その歴史は1968年まで遡ります。ドイツはハンブルグでとある女性がブティック・ジルサンダーをオープンします。 ハイデマリー・イリーネ・ザンダー、通称ジル・サンダー、当時25歳です。

同時に設立されたジルサンダー社はブティックに次第に自作のデザインを並べ始めます。「Design Without Decoration(装飾のなきデザイン)」をコンセプトに、洗練された、繊細で美しいシルエットのミニマルなデザインを軸にブランドは急発進。1973年には、パリ・プレタポルテ・コレクションに進出し、デビューを果たします。

今ではシンプルでミニマルなデザインをするブランドとして代表的な存在の、華々しいスタート。ですが、その道のりは決して順風満帆であったとは言えません。彼女がデザインを始めた 70年代半ばあたりから 80年代初めあたりまでは、気前がよく、カラフルで派手な服が主流。彼女のデザインの特徴である洗練されて繊細かつ品質にこだわったミニマルなデザインは、時代の流れとは反していました。結果、1980年にはパリコレからの撤退を余儀なくされます。


しかし物語はここで終わりません。ジルサンダーは活動拠点をミラノへ移し、1987年にはミラノコレクションで脚光を浴び、トップブランドの仲間入りをします。
この逆転劇の裏側にいたのが、香水の存在。

ウェアのイメージが強いジルサンダーですが、実は香水も販売していたんですね。
その後、ジルサンダー社は 1989年ドイツのフランクフルト市場にて上場を果たし、海外への大規模な事業拡大が可能になります。97年からはメンズラインを開始し、さらにブランドが拡大していきますが、そんな中、2000年にジルサンダー氏はデザイナーを辞任してしまいます。一度は復帰するものの、再度辞任。

現在はルーシー・メイヤー氏とルーク・メイヤー氏がデザインを行い、よりモダンに昇華したコレクションで大人気となっています。
デザイナーが変わってブレない「Design Without Decoration(装飾のなきデザイン)」
時代を超えて受け継がれる創業当時のミニマルなデザインがジルサンダーを愛する者の心を掴んで離さないのでしょうか。